予防接種

シルバー世代必須ワクチン

帯状疱疹ワクチンと肺炎球菌ワクチンです。

 

帯状疱疹は現在とても流行しています。罹患すると、悲惨です。強烈な痛みと同時、あるいは痛みに遅れて発疹が出来ます。ほとんどの場合片側。治療が遅れると、帯状疱疹後神経痛で長く苦しむことになります。帯状疱疹ワクチンには、生ワクチンと不活化ワクチンがあり、生は希望すれば何歳でも、不活化は50歳以上あるいは18歳以上の免疫が低下した方が接種可能です。ワクチンとしては、不活化の方が比べ物にならないほど優秀です。接種後90%の抗体の獲得ができ、10年後でも抗体価は70%ていどあるといわれています。ただし、2か月間隔で2回接種。対して、生は接種直後60% 5年後40%で 5年ごとに接種が必要です。接種料金は不活化のほうが、高額で1回24200円 合計48400円です。生は8800円です。(当院での料金)2025年から2029年まで、65・70・75・80・85・90・95・100歳の方に(4月2日~翌年4月1日)助成金がでて、自己負担分は生2500円・不活化1回6500円が2回13000円となります。

 

肺炎球菌はごく普遍的病原菌で肺炎のみならず、中耳炎・副鼻腔炎・怖いものでは、髄膜炎・敗血症を起こします。小児は乳幼児期にワクチンをするため、ほぼ見られなくなりましたが、高齢者の肺炎 起炎菌としては最も多いものです。肺炎球菌ワクチンには15価・20価・23価があり、高齢者は主に23価を接種し、帯状疱疹ワクチン同様 5歳間隔(65歳から100歳まで)で1回のみ23価ワクチンは無料になります。しかし、23価は5年で免疫が落ちるため、5年ごとの接種が必要です。肺炎球菌ワクチン20価は1回接種すると10年以上免疫が持続します。まだ1回も接種してない方は20価ワクチンを、23価を接種した方は5年後に20価ワクチン接種をお勧め致します。自費での接種の場合23価8140円、20価13090円です。20価ワクチンは全年齢有料です。

 

子宮頸がんワクチンについて

小学校6年生から高校1年の女子が無料でワクチンを接種することが出来ます。ワクチンは2価・4価・9価がありますが、9価ワクチンをお勧め致します。予防効果は80~90%といわれ、10年程度効果は持続します。子宮頸癌はマザースキラーとも言われ、30代 40代の若い女性が罹患し、年間10000人程度が罹り、2000人位がなくなると言われています。予防できる癌です。接種をおすす

 

 


帯状疱疹ワクチンについて

水痘に罹った方は治癒した後、身体の中に水痘ウイルスが残り、中高年になって免疫が低下すると、神経根に潜んでいたウイルスが活性化して帯状疱疹になります。ウイルスは神経に潜んでいますので、肋間神経・三叉神経などに沿って細かい水疱がでます。強い痛みもあり、難聴・帯状疱疹後神経痛など後遺症を起こすことがあります。近年小児の水痘ワクチンが定期化されたため、水痘が減り、水痘の子供や孫に接する事が少なくなりました。すると免疫が活性化されない為、帯状疱疹の発症が増えています。50歳以上の方に帯状疱疹発症予防のため、ワクチン接種が推奨されてます。ワクチンには二種類あり、ひとつは子供の水痘ワクチンと同じもので生ワクチンです。1回接種で効果は5年程度続きます。費用は8000円前後です予防効果は60~70パーセント位です。。もう一つは帯状疱疹に特化したワクチンで不活化ワクチンです。予防効果は90パーセント前後ですが、2回接種で費用は高額で、24000円×2回です。2ヶ月間隔で筋注です。帯状疱疹後神経痛予防効果もあり、発症予防効果は10年程度続きます。10年後でも効果は60%位あります。

帯状疱疹ワクチンは4月から公費負担があります。知人で耳の中から発疹が始まり、なかなか診断が着かず、頭痛・顔面神経麻痺・難聴が残りました。ラムゼーハント症候群といいます。シルバー世代は有料であっても接種したいワクチンです。当院でも接種を受けることが出来ます。ぜひ受けてください。助成制度はたいへん複雑です。市川市では50歳以上の方は接種後 医療機関から受け取った領収書を市役所に持っていくことで支払ったお金の一部返金されます。詳しくは市川市役所ホームページでご確認下さい

65歳・70歳・75歳・80歳・85歳・90歳・95歳・100歳以上の方は7月以降市より接種票が送られてきます。


 

新型コロナワクチン接種副反応への対策

副反応の中最も多いのは、接種腕の腫れ・痛みまたそのため腕が上がらない事です。その他、頭痛・発熱・倦怠感・下痢も頻度が多いです。副反応は接種した日の夜から翌日ごろまでが最も多く、発熱は38℃からたまに39℃でる方もいます。副反応は1回目より2回目がひどくでる場合が多いようです。あまり辛い状況を招かない為には、接種後アセトアミノフェンを1日目2回・2日目2~3回飲む事をお勧めします。これで80%の方は回復すると思います。それ以上痛み・発熱が続く時は医療機関受診をお勧めします。また、本当に稀ですが、アレルギー反応がでる事があります。接種後15分院内待機していただくのは、そのためです。接種後5〜6時間で起こる事もあります。呼吸が苦しくなったり、声がでなくなるなどがある時は救急車を呼んでください。ちなみに、私は2回目の接種後にめまいがありました。もともとメニエール病があるため、めまいの薬を持っていたので、それをのんですぐおさまりました。このように持病が悪化することもあります。接種翌日、特に2回目の翌日は必要ならば休めるようにしておく方が賢明です。

 

 

 

 

 

ワクチン についてのお知らせ(2020.10.1~)

予防接種と予防接種の間隔制限が10月1日から撤廃されました。注射の生ワクチンと注射の生ワクチンの間隔のみが27日以上となります。

注射生ワクチンとはMRワクチン・水痘ワクチン・おたふくワクチンです。

MRワクチン接種ご翌日にインフルエンザワクチン接種は可能です。

 

 

 

当院接種可能ワクチン

 

ヒブワクチン、肺炎球菌ワクチン、B型肝炎ワクチン、五種混合ワクチン、四種混合ワクチン、BCG、麻疹・風疹混合ワクチン(MRワクチン)、水痘、日本脳炎、二種混合ワクチン、 子宮頸がんワクチン (子宮頸がんワクチンは事前予約要)

*おたふく、*インフルエンザ、*ロタウイルスワクチン *ワクチンは任意(有料)

おたふくは1回目は無料


乳児の予防接種は2ヶ月から、何種類かを同時接種するのが標準的です。接種の間隔等はご相談ください。
※予防接種は1か月前より予約ができます。

 

    

 

赤ちゃんのお宮参りが終わったら、大事な赤ちゃんを感染症から守るため、予防接種を考えましょう。

小児科では、生後6週目頃から予防接種のご相談を受け付けております。

 

予防接種は、お父さん・お母さんがお子さんに贈る最大のプレゼントです。一部有料のものもありますが、玩具よりもお洋服よりも、健康が最高の贈り物とお考え下さい。

 

予防接種は効くのか?

予防接種のうち最も効果が高いと思われるのが、麻疹ワクチンです。現在はMRとして麻しん風しんが混合されていますが、ほぼ完全に感染をブロックします。接種しても残念ながら、何割かは病気になってしまうワクチンもありますが、それでも重症化は防いでくれます。インフルエンザワクチンを接種した子がインフルエンザ脳症になる事はほとんどないといわれます。公衆衛生的には集団の7割が予防接種をしていていれば、その集団に病気の流行は起こらないといわれています。

 

予防接種は一生効果が続くか?

注射をして、2週間後位から免疫が上がってきます。しかし、その免疫効果もピークになった後徐々に減衰して、個人差はありますが、15~17年後にはほぼなくなってしまいます。高校を卒業した頃に追加接種をするのが理想的です。

この頃は大学に合格すると、抗体価を測定し、陰性だと追加接種を要求してくる大学もあります。

 

ちなみに私は麻しん・風しん・水痘もかかった事はありませんが、高い抗体価を保持しています。抗体価が下がりそうになっても、その病気のお子さんを診ると抗体価は上昇します。

これをブースター効果といいます。

研修医の頃、新生児研修から小児科外来に戻ってきてかぜをひきました。その時、小児科医がかぜをひくようじゃまだ半人前だねと教授に言われました。それから32年、恩師の教えを守って、かぜにも、インフルエンザにもかかった事はありません。

 

今は、麻しん・風疹も、めったに流行しないので、普通の人の抗体価は下がる一方です。

いま風しんの流行がいわれていますが、30代以降の男性は政府がケチをして女子中学生のみに風しん予防接種をした世代なので、抗体価はゼロだと思います。

ただし、風しん単独の予防接種は現在ほぼ手に入らないので、ご希望の方はMRワクチンをして下さい。